2018/3/11

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 最近は世界が騒がしく、北朝鮮が非核化の意志を示したり、トランプによる鉄鋼関税による貿易論争だったり、ドイツでようやく政権が樹立できたり、今度はイタリアで極右の台頭が選挙結果に現れたりと色々めんどくさい感じです。世界には色んな人がいるわけで、すべての人が納得いくような世界は程遠いのでしょう。
 さて今回はイタリアのお話です。今月の3月4日にイタリアで総選挙があり、相変わらずハング・パーラメント状態になりました。中道右派連合が約37%、五つ星運動が32%、中道左派連合が23%という結果になりました。中道右派の中でも反移民政策を掲げる「同盟」がトップになるなど現在の政治に対する不信感が強いのだと思われる。
 そもそもイタリアは政権が短命なことで有名で日本とともに有名な国家である。日本では政権が変わらなくとも首相が交代することが多かったのに対してイタリアでは政権交代までもが頻繁に起こる国である。イタリアの首相は権限が弱く大統領は象徴的な存在で上下院の議会が力を持つが、この議会が上下院ともに同じ権限を持つため政治が不安定になっていると言われている。過去のファシストの台頭が現在の政治システムの源泉になっており、昨年末に当時のレンツィ首相が憲法の改正を持って政治の安定性を確保しようとしたが国民投票で否決され、レンツィ首相は辞任しました。後を継いだジェンティローニ首相が解散を決めて今回の選挙につながりました。
 イタリアはもともとに19世紀に至るまで地域ごとにバラバラの国であり現在でも南北でアイデンティティに大きく隔たりがあります。特に経済面での格差が大きく、もともとは農業が強かった南部が経済的に反映していましたが工業化とともに北部が逆転し、現在でも豊かな北部と貧しい南部という構図が続いています。また南部には北アフリカからの不法移民の問題など様々な対立軸があり国家の安定は程遠い状態だと思われる。
 さて今回の連立交渉は少し難航しそうです。まず、中道右派は五つ星運動を敵視しており、中道左派とは移民政策で大きく隔たりがあリます。五つ星運動は今回の選挙では反EU政策を軟化させましたがEU懐疑派であることは間違いがありません。中道右派と中道左派が歩み寄るか、五つ星運動と政策ごとの閣外協力で政権を樹立するかが可能性が高いと言われていますがどうなるかは不透明です。比較的安定していると言われていたドイツであれだけ連立交渉に苦戦したのでイタリアではもっと苦戦するのではないかと思っています。
 政権があまりにも一強だとそれに対するチェック力が問題になりますが政権が弱すぎると今度は政治そのものが全うに行われない可能性があります。難しい所です。

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